昨年の夏頃の話なのですが、僕の愛車スイフトスポーツ(ZC31S)を運転中に起伏のある道路や、カーブなどで「カタカタ」「コトコト」と異音が発生するようになりました。
どうも足回りからの異音のようなので、ネットで検索してみると ”スタビライザーリンク” の劣化が原因らしいので、実際に確認もせずに見切り発車でポチってしまいました。
かなり前の車検時にスタビライザーリンクのグリス滲みを指摘されていたので、新品に交換します。
純正品は高価でしょうし、工賃をケチりたい一心でDIYに臨みました。
・・・この選択が地獄の入り口であったことを当時は知る由もありませんでした。
とりあえず前輪を外してみる
本当はリジットラック(ウマ)を使用して車体前部を持ち上げたかったのですが、手持ちのフロアジャッキの最高位が低かったのと今回の為だけにリジットラックを購入するのがもったいなかったので、友人の車の車載工具を拝借して、パンタジャッキ2個で持ち上げました(危険なのでマネをしないでください)。
さすがに車載のレンチで前輪2本を外すのは骨が折れると思いまして、事前にレンチを購入しました。
※このレンチは、おススメです。柄が長いので力を入れやすく、軸が空転するのでナットが緩めばクルクル~っと素早く外せます。コンパクトに収納できるので、置き場所にも困りません。
前輪はサクッと外して、いよいよ古いスタビライザーリンクを外します。
ナットを外す・・・ぞ
実際に前輪を外して観察してみると、片側のスタビライザーリンクのナットが目視で確認できるほど緩んでいました。異音の原因はこれだったようです。
が、せっかく新品のスタビライザーリンクを購入したので、左右両方交換してスッキリしたいところ(後から考えると、ここで止めておけばよかったかも)。
ナットは上下2つです。
上側のナット
※画像は交換後なのでキレイです。車検の時に撮影させていただきました。
下側のナット
下側はナットの向きが逆になります。ちなみに、ぼくはスタビライザーをトライフォースカンパニー様の ”ワイドレンジスタビライザー” に交換しております(赤いパーツ)。
上下共に14mmのレンチを使用します。ゆるみ防止ナットなので、中空の部分を5mmの六角レンチで固定しながら回さなければ外れません。
手持ちのメガネレンチやソケットレンチを駆使してみますがびくともしません。
どうやら錆で固着してしまっている様子です。
しかし、こんなこともあろうかと秘密アイテムを事前に準備しておきました。
知る人ぞ知る、高級潤滑剤 ”ベルハンマー” です!きっと錆びついたナットなど一吹きでスムーズに回してくれることでしょう。
ベルハンマーをナット周りに吹き付けてしばし休憩後、再び作業に取り掛かります・・・
ぜんっぜん回らねぇ~!
・・・回らないどころか、ナットを舐めすぎてジャガイモのようになってしまいました。
中空部分も本来六角形のはずが、円形に近づきつつある有様です。
気が付けば作業開始からおよそ5時間ほど経過、日も落ちてきました。
とりあえず、緩んでいたナットだけは締めて、次週再挑戦することにしました。
再挑戦に向けて準備
一度目の挑戦で、手持ちの工具では歯が立たない事が分かりました。
インパクトレンチでも購入できれば良いのですが、それなら整備工場にお願いした方が安く済みそうです。
問題は、いかにナットを舐めずに高トルクを発生させるかです。
ネットで舐めにくいレンチを調べてみると、六面の方が良いらしい。
後は柄の長いソケットレンチが有れば解決できそうです。
で、思いつきました。
タイヤ脱着用に買ったレンチがソケットレンチ形状だった事を!
早速レンチのソケット差し込み部に合う14mmの六面ソケットを購入して再挑戦に臨みました。
再び格闘
1週間後、再び前輪を外して作業再開です。
今度は柄も長いので、テコの原理で大きなトルクをかけられそうですが・・・
結局人力では回りませんでした。
友人に手伝ってもらい、レンチの柄を踏みつけてもダメ。
汗だくで苦しむ人
途方に暮れていましたが、ふとひらめきました。
人力がダメなら油圧はどうよ!?
全然使っていないフロアジャッキを車に積んでいる事を思い出しました!
油圧のパワーでレンチを回せば人力以上のトルクがかけられるはず!
早速レンチの柄にジャッキをあてがってハンドルをキコキコ・・・
カツッ!
やりました!遂にナットが回りました!
要領さえ分かってしまえば後は早いです。
とはいえ、フロアジャッキを潜り込ませるのに邪魔なパーツや、作業スペースの問題もありまして、結局車の下に潜ることに・・・
・・・みっともないカラダを晒してしまってスミマセン。
余談ですが、この後11キロのダイエットに成功しています。詳細はコチラ
結局申し上げたかったことは・・・
作業は2日がかりで10時間ほどかかったと思います。たった4本のナット脱着なのにです。
作業に付き合ってくれた友人には多大な迷惑をかけてしまいました。
とにかく、
錆びついたボルト、ナットは十分な工具・設備が無ければ手を出すな!
と、言いたかったわけです。
この記事を読んでくださった方は僕の二の舞にならないように!
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