僕がヤフオクで購入した2006年式のスポーツスターXL883Lも車検の時期を迎えたころ。
バイクを購入してすぐにハンドルを交換していた為、車検には構造変更が必要なことは分かっていました。
物価高騰の昨今、無駄な出費は極力抑えたい。今回初めてのユーザー車検(構造変更)にチャレンジすることにしました。
ちなみに、この記事ではアクシデントを乗り越え奇跡的に車検を通せた長い1日の物語を語っているので、実用性は薄い物語になっております。
事前準備しても油断できない構造変更車検
バイクの構造変更車検に挑む僕は、事前にできる限りの準備をしていた。
- 車両は車検対応に戻す
- ネットで車検予約(本来は構造変更の予約をすべきだった)と必要書類を確認、ブログなどで情報収集
「これで大丈夫だろう」と思っていたが、現場に着くと計画通りにはいかない。
窓口での指示や書類の指定、検査レーンのルール…すべて微妙に異なり、周到に準備してきた自分も翻弄されることに。
窓口での混乱とたらい回し
当日は生憎の雨模様。仕方がない。
構造変更は行った日から車検の有効期間が始まるので、車検切れギリギリの日付で予約している。
883Lには出来る限りの防雨対策を施した。
エアクリーナーには使わない靴下を履いてもらう。

スイングアームバッグにはダイソーで買ったカバーを

某陸運支局に行く前に、テスター屋さんで光軸と排ガスのチェック。絶対に失敗は許されない。
多少の出費にはなるが、「急がば回れ」二度手間は心理的ダメージが大きい。僕は打たれ弱いんだ。
予約は午後1番の回だったが、かなり余裕をもって出発した為、陸運支局は昼休みが始まったばかり。
僕は一刻も無駄にしたくなかったので、事前に ”OCR申請書第2号様式” に必要な情報を記入。その他事前に調べておいた書類にも記入して、昼休み明けを待つことにした。
しばらくすると、車検の窓口が開いたのですかさず書類を見せる。しかし窓口では「第1号様式でお願いします」と告げられ、結局二度手間に。
急いで書き込んだ ”第1号様式”とその他の書類を持ち込んで「これで大丈夫ですか?」と伺ってみる。
係の男性はあきれたような面倒くさそうな表情で「あっちで印紙買ってきてから来てくれます?」と僕に他の建物に行くように指示した。どうやら手続きの順番から間違えていたようだが、最初にまとめて教えてほしかった。
あとは、色々な窓口で質問しながらお金をはらったり、記入したり。結局事前に調べたことはほとんど役に立たず。
某陸運支局には住所変更やナンバー取得などで何度か来ているのだが、基本こんな感じ。市役所などの親切で分かりやすいサービスは期待できない。
対応が極端に悪いわけではないが、もうちょっと手続きを分かりやすくしてもらえないかと思う(僕がバカなだけかも)。
スニーカーの崩壊と壊滅的なミス
いよいよ車検レーンに入る。検査員さんはとてもフレンドリーな方々だったので安心した。
書類の手続きは思い通りにはいかなかったが、車体は完璧に仕上げたつもり。
…のはずだった。
若い気の良い検査員さんが、何やら車体の後方を見て首をかしげている。
検査員さん「ん~これって最初からこんな感じでした?」
僕「はい?」
ぎょっとした。よくよく見てみると、左右のテールランプのLEDチップの数が違うのだ。
左側はすべてのLEDが点灯。

右側は端の3つのチップが点灯していない。

※因みに車両購入前からこの状態だった(ヤフオクに出品されていた時の動画で確認)。予備車検を通した状態の車両を購入したので、前回の車検では見落とされていたと推測。
小雨模様、初秋の空気の中で滝汗が噴き出した。
もちろん、この状態では他の検査など受けられない。完全に見落としていた。
「あぁ~ッ、終わった~ッ!!」
今日を逃したら、車検切れのバイクで、仮ナンバーを申請して再度チャレンジするしかない。
あまりにも落胆している僕を不憫に思ったのか、検査員さんが、次回再訪した時に検査料がかからないように、書類に何か書いてくれた。
その書類を車検カウンターの人に見せれば、うまくやってくれるそうだ。
しかし、問題はそこじゃない。
あいにくの天気の中、困難を乗り越えてやっとここまで辿り着いたのに…
金銭的な負担よりも、テールランプを直して、また最初からやり直す苦行を想像するだけで滝汗が止まらなかった。
とにかく、呆然とその場に立ち尽くしていても迷惑なので、駐輪場へ向かう。
「パカッ、パカ」
奇妙な音が僕の足元で聞こえる。
スニーカーを観察してみると、靴底が7割ほど剥がれていた。

音の原因はこれだった。
雨予報だったので、普段履いていない古いスニーカーを選んだ。
経年劣化は避けられない。でも今日のタイミングじゃないだろう。まさに「弱り目に祟り目」。
このままパカパカと間抜けな音を響かせて家路につくのだろうか。
もうどうでもよい。些細な事だ。
とりあえず、靴底が剥がれた方の脚を引きずりながら、車検のカウンターへむかった。
絶望の中、理不尽なやり取り
車検のカウンターには最初に手続きを行った時と同じ人。
僕「すみません、この書類を持っていけばここで処理してくれると聞いたのですが…」
担当者は意味が分かっていない様子だった。
見かねた上司らしき人が後方から登場して、判子を押してくれた。
上司らしき人「ところで、なんで不合格になったんですか?」
僕「テールランプの左右の光り方が違くて…」
ここで、上司らしき人の態度が若干高圧的になった。
上司らしき人「ちゃんと整備してから来てください(キリッ)!」
で、出た~!
立場を利用して、赤の他人を標的にストレス解消!
焦燥しきっていた僕は怒りも湧かず、パカパカと駐輪場へ戻る事にした。
起死回生:走れ馬男!
駐輪場に戻った僕は、まだ諦めきれずにテールランプを眺めていた。
最低限の工具や予備の部品を持参していたが、この場で出来ることもないだろう。
特殊なランプ、特殊な取り付け方なので、バイク用品店へ向かっても車検に対応させるのは不可能に思えた。
こんな感じでステーを介してリアサスペンションの下側に共締めされている。

…絶望を感じながら、テールランプを爪でこじってみた。
「ペキッ」
あれ?このカバー取れそう。
取れた!
カバーを外すと、基盤がむき出しになった。
「いけるかも!」
ニッパーは持参していたので、半ばやけくそで余分なLEDチップをバチバチとちょん切ってみた。
キーをオン
やったー!
見事に左右のLEDが均等になった!
「まだ間に合う!」
とにかく、カバーを元に戻さなければ。爪で取れてしまう程度なら接着だ。
ちょうど女性の職員さんが通りかかったので
僕「す、すみませ~ん!この辺にコンビニありますか?」
職員さん「左に出て、200メートルくらいの所にありますよ」
基本的に女性の職員さんは皆親切だった。
僕は滝汗を振り乱しながら走った。
パカパカパカパカ……
剥がれかけの靴底が歓喜の雄たけびを上げる。そして、こだまのように周囲に響き渡る。
…ハーレーはしばしば「鉄馬(アイアンホース)」と表現されます。
この時の僕は、言うなれば「馬人間」と化していました。
※イメージです

パカパカパカパカ…
軽快なサウンドを響かせながら接着剤を求めてコンビニに走ります。
ゼリー状の瞬間接着剤を購入(コンビニなのでクソ高かった)!
急いでバイクの元へ走ります。
陸運支局に到着した時、よほどパカパカが気になったのか
「兄ちゃん、両面テープあるから貸してやろうか?」
と声をかけられました。
僕「お気遣いいただきありがとうございます~。だ、大丈夫です~(ハァハァ)」
親切な方に元気を頂き、テールランプのカバーを接着!バッチリです。
スニーカーの靴底は、ボロボロのグズグズだったので、接着できませんでした。
再び車検レーンに向かい、親切に教えてもらいながら余裕で合格!
その後は構造変更を別のレーンでこれまた親切に教えてもらいながらクリア!
後ろのフェンダーは最初からカットされていたので、全長も変更しました。
まだ終わらんよ
後は、また書類をもってあちこちの窓口を訪問してって感じで。
車検のシールと車検証を貰えました。

これで終わりかと思ったのですが、
職員の人「最後にこの書類を持って、あちらの建物で料金をお支払い下さい。」
もしかしたら、構造変更なのでまだ何か手続きがあるのかと思い、言われるがままに指定された窓口で聞いてみると…
窓口の人「多分、あっちの窓口の人が間違えたんだと思います。」
僕「えっ?じゃあ終わりで大丈夫なんですか?」
窓口の人「はい、大丈夫です。」
……最後までわけ分からん。
とにかく終わったから良し!
午後一番で予約したのにすっかり夕方になっていました。
焦りと集中と滝汗でカラカラになった体を、勝利のコーラで癒しました。
自販機の値段高い!


まとめ|構造変更車検は予想外だらけだった
我ながら、全然参考にならない体験談だと思います。
これからチャレンジしてみたい方にアドバイスとしては
- 結局窓口の人の裁量次第なので素直に聞こう
- 整備は見落としの無いように
- ネットで予習しても本番は色々面倒だ。覚悟を決めよう。
ユーザー車検のメリット
- 安い
- 他人にバイクを預けなくて済む
- ドラマチックな体験ができるかも(笑)
ユーザー車検のデメリット
- 記事を最初から読んでみてね♪


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